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悲しみという名のレコード
誰かの真似して
ホットラムを飲んで
今夜はずっとこうして
ひとりでいたい
あの頃好きだった
あのバンドの曲
今更口ずさんでも
空も飛べない
街は冬の寒さのせいで
少し静かになった
僕は僕の愚かさのせいで
ひとりぽつんと
青い夜の中にいる
こんな夜に似合いの歌を
聞きたくはないけど
悲しみという名のレコードが
流れて止まらない
吐く息の白さと
ブーツの足音
手袋越しに握った
君の手のひら
マフラーの巻き方も
コートの長さも
君が教えてくれたんだ
胸が痛い
街は12月になって
そっと優しさを飾る
僕は優しさを見失って
人混みの中
白い雪を眺めてる
こんな夜に似合いの言葉
探したくないけど
粉雪がとてもきれいなこと
君に話したい
街はクリスマスの色で
君を包み込むだろう
僕は君の幸せについて
やっとこの頃
思いを巡らせている
こんな夜に似合いの歌を
聞きたくないけど
悲しみという名のレコードが
流れて止まらない
思い出という名のラブソングが
流れて止まらない
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