top of page

24

 

君の髪小さな冬の街角で小さな風がからまっていた


冬という季節はまるでそのものが箱に入ったケーキみたいだ


口づけをしながらちょっと思い出すさっき二人で食べてた蜜柑


不確かで壊れてしまいそうだから愛をなおさら捧げる僕ら


ブレーキをゆっくり握りしめたのは君と僕との時間のために


君のこと好きなんだって告白を箱にも入れず渡せないまま


静まった時のはざまにこっそりと君が笑える言葉を探す


願い事なんてしたことないけれど今夜こうして君に届いた


粉雪が降ってなくても今宵こそ君に聞かせてあげたいSONG


指先で窓辺にスノーマンを描き今夜は君を待っているから
 

bottom of page