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黄昏れてるふりをしてる

いつも退屈な目をしてる
お前が思うより少し
お前のことを思っている
つもりだけれど

いま目の前に何かひとつ
きれいな物があるとしたら
迷わずお前にくれてやるよ
ガラス玉でも

ああ、約束の時間が近づいて
ああ、とりあえず
黄昏れてるふりをしてる

夜ともなればすぐに二人
妙にテンション高くなって
何だかんだと色んなことを
ゆるしてしまう

店を出たなら酔ったふりして
わざとゆっくり歩いては
どちらからともなく見上げてる
路地裏のネオン

ああ、前にも一度押したタッチパネル
あの独特の
匂いに誘われてゆく

ああ、終ったあとで昔の約束を
また思い出したけど忘れたふりしてる

もう次に逢う日を決めないってルール
またその時まで
黄昏れてるふりをしてる

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