top of page

38

 

オムレツがうまく作れた日曜日だからなおさら君に会いたい


さっきまでふたつ保っていたはずが君がいなくて傾くひとつ


恋をする世界はまるで軸のない地球儀みたい君と回した


影にさえ好きだと言ってしまいそう坂道ころげそうになったよ


立ち止まりピントはずれの風景を眺める僕に君が手を振る


君のこと待ってる間ガレージで二匹の白い子猫を見てた


春までの残った寒さ抱きしめる卒業したら会えない君と


たぶんそう、好きと言ったらその次にサヨナラ色の予感が見える


指切りが思いつかずに約束を蝶々で結う二人の小指


雨が降るよりも涙が先に落ち気持ちが晴れるそんな夕暮れ 

 

 

bottom of page