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ためらいの午前ニ時
いつまでもそばに
いられないと知ってる
癪に障るから
時計を裏返す
夜の帳が斜めに
傾く程度飲んで
あなたを呼びたいけれど
ためらいの午前ニ時
どうぜたぶん
夢の中だけ
優しさ振り撒くんだろ
愛も嘘も
今宵の月も
全部都合のいいホログラム
ほんとは何もない
祭りのあとの
寂しさを知ってる
斜に構えるほど
もう若くないってこと
積もる話はないけど
募る想いがあって
あなたを捕まえたいけど
ためらいの午前ニ時
恋はつまり
スクリーンのない
映画みたいなものだね
台詞ひとつ
貰えもせずに
誰も主人公になれない
ポップコーンばら撒いた夜に
黒ネコがそっぽ向く
エンドロールに二人の
名前が刻まれた
どうせなら優しいバラード
歌ってよ闇ガラス
朝が来る前にわたしを
どこかへ連れてって
一人芝居に飽きて
時計の針と遊ぶ
泣き虫な午前四時
時間よ止まれ
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