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ポストカード
終らない夜にもうケリをつける
時間が近づいて足音が聞こえる
もっともっともな嘘でごまかしたいけれど
そんな冗談も言えない
こんな夜に限り
街に中途半端な雪が降ってくる
これじゃまるで君が
ポストカードに書いてた
ポエムみたいだ
つまらないくせにちょっとだけ笑う
一口もつけず珈琲が冷めてる
もっと気の利いたことで彩りたいけど
もう雪が消えかける
愛に疎い二人
言葉が足りなかったり妙に余ったり
これじゃまるで君が
現代口語で詠んだ
短歌みたいだ
終らない夜にもうケリをつける
時間が近づいてる
キスもせず絡まって
愛を言いそびれていた
いつかまた会えたなら
いつになることか
分らないけれど
終らない夜にもうケリをつける
雪が消えてゆく
終らない夜にサヨナラ告げる
雪が消えてゆく
雪が消えてゆく
雪が消えてゆく
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