普通の日々
ほどけた靴紐みたいに
足もとに絡まっている風
落としたキーホルダーみたいに
坂道を転がってゆく影
ずっと探していた場所がある
家に帰ればいつも何気ない顔で
君は好きな本を読んでいる
僕は下手な詩を書いている
誰かが流した嘘の風
街は木枯らしに口をふさぐ
君が教えてくれた真実
僕は大きく深呼吸する
ずっと探していた日々がある
最初からそこにあった普通の日々
君はティーカップでレモンティー
僕はマグカップでインスタントコーヒー
君は好きな本を読んでいる
僕は下手な詩を書いている
君は優しく歌を歌う
僕は下手なギターを弾いている